どんなに素晴らしい映像作品であっても公開しなければ意味がありません。

そもそも製作にかけた費用の回収さえ困難です。それでも作品の内容は素晴らしいものでありながらも、何らかの事情によって公開されないまま封印されている作品は存在します。

そのなかにはロックファンの間で伝説化している作品があります。

 

ロックン・ロール・サーカスの封印がとかれた1996年

1968年にザ・ローリング・ストーンズが製作した映像作品が「ロックン・ロール・サーカス」です。

ロックン・ロールとサーカスの融合という現在でも一般的とは思えないコンセプトに基づいて企画されたこの作品の出演者が問題です。

当時ローリング・ストーンズと同じように英国の人気バンドであったザ・ビートルズのメンバーであったジョン・レノンが参加しています。

彼以外にもエリック・クラプトン、そしてこれまた人気バンドのザ・フーなどが参加しています。これは常識的に考えると、とても共演が予想できない豪華なメンバーです。

 

しかもジョン・レノン、エリック・クラプトン、ローリング・ストーンズのメンバーであるキース・リチャーズが即席バンド「ザ・ダーティー・マック」を撮影のために結成するとなれば、どれほど貴重な映像であるかがわかると思います。

他のゲストとしてプロデビュー直後のレッド・ツェッペリンまで想定されていました。

しかしギターの音が大きすぎるとの理由で、やはりデビュー直後のプログレッシブバンドであったジェスロ・タルが選ばれました。

 

豪華なメンバーによるサーカスの開催

サーカス小屋をイメージしたセットのなかで、バンドが演奏を行いました。

その合間には実際にサーカス芸人が自慢の曲芸を行うという進行で撮影が進みます。完成した作品はすぐに公開されて、多数のファンが楽しむと思われました。

ところが実際に公開されたのは28年後の1996年となりました。これにはローリング・ストーンズのお家騒動とも言えるトラブルが関係しているようです。

 

当時マネージャーを担当していた人物との間で問題が発生したため、そのマネージャーとの縁を切りました。

ただしこの映像作品の権利はその元マネージャーが持っていることから、結局この豪華なメンバーによる貴重な作品は陽の目を見ることがありませんでした。

その後の状況の変化によって、やっと我々がこの映像を目にする機会がやってきました。すでに故人となっているメンバーも複数登場している映像は、タイムマシーンに乗ったような感覚さえ覚える内容です。

 

伝説は封印されるもの

以前から存在が噂になっていた幻の映像作品である本作品です。

ジョン・レノンとミック・ジャガーが仲良く並んで曲紹介をする場面を見られるだけでも、価値があるのではないでしょうか?

そしてギターのエリック・クラプトンと、このときはベースを担当しているキース・リチャーズに挟まれて「ヤーブルース」を熱唱するジョン・レノンという場面は、強烈な印象を視聴者に与えるでしょう。

 

すでにコンサート活動をやめていた時期のビートルズにあって、ジョンが人前でこの曲を演奏している姿をみること自体が困難であるという事情もあります。

封印されている間にワインのように熟成が進んだようにも感じるのは、気のせいでしょうか?

ロックン・ロール・サーカス、それは約30年間封印された映像作品

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