モーツァルトの妻というだけでも注目される存在である彼女コンスタンツェは、悪妻としても世界史に輝く存在です。

俗にいう「世界三大悪妻」の一人として殿堂入りさえしているようです。

そのため映画などでは遠慮なく見事なまでの悪妻として演じられていますが、本当にそうだったのかは疑問です。

最近の研究によって、悪妻伝説と異なる事実ばかりが明らかになっているようです。

 

モーツァルトの妻の名はコンスタンツェ

現在でも天才として知られているオーストリアの作曲家、演奏家であったヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)の妻が「コンスタンツェ・モーツァルト(1762~1842)」です。

もともと彼女の姉のアロイジアに夢中になっていたモーツァルトが、姉には振り向いてもらえないまま妹と結婚したという事情があります。

結婚後も自身の作ったオペラには、歌手であったアロイジアを盛んに使っていた事実があります。

人妻になったアロイジアに対して未練大有りの状態であったことは、明白でしょう。

このような環境で、約8年の結婚生活の間に合計6人(無事に育ったのは2人)もの子供を出産した歴史的事実からは、いくらでも昼の時間帯のドラマが生まれそうです。

 

コンスタンツェ悪妻論とは?

最近問題になっているのは、夫モーツァアルトが死亡してからのコンスタンツェの行動が、非常に常識的で思いやりにあふれていることです。

これでは悪妻論も危うくなるかも知れません。確かに再婚していますが、その相手はかなり熱心なモーツァアルト信者でした。

新しい夫と一緒に過去の手紙などを整理して、はじめてモーツァアルトの伝記を出版したことは現在では高く評価されています。

 

また残された手紙によって、常にモーツァアルトが妻のことを気にかけていたことが判明しています。

モーツァアルトが夢中になっていた自分の姉アロイジアが離婚した後、彼女を援助していたのもコンスタンツェです。

そして浪費家であったモーツァアルトが残した膨大な借金を返済したのも彼女です。

モーツァルテウム(財団、大学)の設立にも関与した彼女が現在眠っているのが、モーツァアルトの父と同じお墓です。

そして同じ墓に姉のアロイジアと、2番目の夫も一緒に眠っています。

 

モーツァルトは幸せもの?

天才モーツァルトの墓は現在でも場所が不明です。共同墓地に葬ったということも妻の悪行の1つに数えられているようです。

しかし現在の日本の感覚で当時のオーストリアの習慣を分析してはいけません。

教会によって葬儀の規模などを決定していた時代に、妻の意志によってどの程度のことができたのかを考える必要があるでしょう。もしも全く愛情がないとしたら、夫の死後の行動がどうも理解できません。

 

あまりにも早くに亡くなった天才がいれば、その人の関係者に早死にした責任を被せようとする流れができるのかも知れません。

ただし夫婦そろってかなりの浪費家であったという説は真実に近いようです。

夫からの愛情深い手紙も裏を返せば、自分に後ろめたい気持ちがあったからではないかという見解にも一理あると思います。知れば知るほど深まる謎です。

悪女伝説は本当なのか?モーツァルトの妻の名はコンスタンツェ

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