石器時代の楽器、約3万5000年前のフルートで奏でられた音楽とは

地球上に音楽が誕生したのは、いつ頃なのか?今のところまだ判明していませんが、少なくとも3万5000年前には、現在のドイツに該当する地域で音楽が演奏されていたようです。

それは、当時使用されていた楽器が発見されたことからも明白な事実。そして洞窟で発見されたフルートには、5つの穴があいていました!それが物語る事実とは、何でしょうか?

世界最古?約3万5000年前のフルート発見!!

約3万5000年前といえば、現生人類がまだネアンデルタール人と共存していた時代。すでに、その当時から我々の遠い祖先が音楽を演奏していたことを明らかにする発見がありました。ドイツ南部の洞窟で見つかったのは、鳥(シロエリハゲワシ)の翼を構成する骨から製作されたフルート(笛)でした。

復元すると長さ約22センチ直系約2.2センチであり、5つの穴があいています。石器を使用して、鳥の骨をかなり精巧に削って製作されたこのフルート。現在のように、多数の観客の前で演奏をしていたのかは疑問です。すぐ側から宗教的な目的で製作されたと思われる女性像も発見されていることから考えると、この女性像を祭って収穫や多産を祈願する際に使用していたかも知れません。

約3万5000年前のフルートは誰が吹いた?

ドイツのチューリンゲン大の研究により、このフルートの吹き込み口の部分に人間の唾液が付着していることが確認されています。

DNA検査によって、フルートの持ち主と思われる女性の唾液と、それとは別に男性の唾液も確認されたようです。同時に発見された女性像はマンモスの牙が材料であり、こちらも世界最古級のものです。胸を大きく強調していることから多産、安産そして収穫の増加を祈願する目的で製作されたものと思われます。

それまで確認されていた最古の楽器よりも、さらに5000年程度古い時代のものが発見されたことで、これまでこの時代に対して抱いていた印象がかなり変化しました。

この発見されたフルートに5つの穴が開いていることから、すでに音階という概念が存在していたこと、及びかなり複雑で音域の広い楽曲を演奏していたことが推測されます。

約3万5000年前のフルートが示す音楽の歴史

現在の感覚でいうところの「音楽」が、いつ頃誕生したのかに付いては、まだはっきりとしたことが分かりません。

少なくとも3万5000年前には、我々が聴いても音楽と認識できるものが存在していたことは間違いないでしょう。もしかしたら一部の特権階級の人だけが、儀式のときにだけ使用する秘密の呪文的な存在だったのかも知れません。

チューリンゲン大の研究によって判明した女性の唾液。おそらく超自然的な存在と交信できるシャーマン的な女性が使用していたのでしょう。

楽譜がないため、どのような曲を演奏していたのかは不明ですが、代々の演奏者が楽曲を実際に演奏して聴かせる方法で伝授していたと思われます。古代人の野性的で敏感な感覚によって作曲された楽曲があるとしたら、一度は聴いてみたいものです。

石器時代の楽器、約3万5000年前のフルートで奏でられた音楽とは

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