December 1968 --- The rock band The Who in concert. From left to right, John Entwistle, Keith Moon, Roger Daltrey and Pete Townsend. --- Image by © Hulton-Deutsch Collection/CORBIS

ステージ上では演奏以外のパフォーマンスでも観客の度肝を抜きました。

それはドラムやその他の機材を破壊するという荒々しいものです。現在のロック・アーティストにも多大な影響を与えたパフォーマンスでした。

しかし発表される作品の内容は、そのような姿とは全く異なるものでした。

そんな独自の世界を1960年代から実現しているロックバンド、ザ・フーを紹介します。

 

ザ・フーは英国の名物バンド

1964年にバンド名を「ザ・ハイ・ナンバーズ」に変えてデビューシングルを発表しました。

ところが人気を獲得できないため、再度「ザ・フー(The Who)」へ戻して翌年再デビューした英国のロックバンドです。

初期にはシンプルなロックと若者の不満を代弁するような歌詞で、同時代の人気バンドであったビートルズやローリング・ストーンズとは異なる路線を歩んでいきます。

特にコンサートでの激しい演奏スタイルが特徴的でした。

 

ギターを担当するピート・タウンゼントの大きく手を振り回してカッティングする姿と、ドラム担当のキース・ムーンのボーカルよりも目立つことすらある派手なドラミングが売りでした。

特にドラム担当のキース・ムーンはプライベートでも数々の奇行で知られていました。隣に住んでいた映画俳優のスティーブ・マックイーンがノイローゼになったとの逸話も残しています。

ザ・フーのメンバーチェンジ

単なるリズム楽器以上の存在感を示すことで、このバンドの顔にもなっていたドラム担当のキース・ムーンが1978年に薬物の影響で急死したあたりで、バンドとしての勢いを失ってしまいます。

その後メンバーチェンジによってバンドを継続するも、結局1983年に解散します。その後は何度か再結成を行いながら現在に至ります。

しかし、今度はベースを担当していたジョン・エントウィッスルの急死によって、さらにバンドとしての色を失ってしまいます。

 

他のメンバーが大暴れしているステージの上で、一人黙々と演奏していたベース担当の彼でしたが、その演奏能力は高く評価される存在でした。

正確でスピード感のあるプレイをするため「リード・ベース」とも形容されていた名プレイヤーです。

このように演奏面での技術を高く評価されるところが、他の同時期のロックバンドと異なる点でしょう。

そしてメインのライターであったピート・タウンゼントの創りだす独自の音楽性も、特筆すべきものです。破壊と創造が同居しているロックバンドです。

 

ザ・フーはまだまだ現役

残ったメンバーであるボーカル担当のロジャー・ダルトリーと、ギター担当のピートによって、現在も活動を行っている現役バンドです。

バックバンドにはドラム担当として元ビートルズのリンゴ・スター(ドラム)の息子であるザック・スターキーが参加するなどの大幅なメンバーチェンジはありましたが、バンドとしての個性は失っていません。

 

そしてこれからも若いバンドに大きな影響を与え続ける存在として、輝き続けるでしょう。

初期のステージで繰り広げていた破壊的なパフォーマンスは、その後のパンクロック、ヘビーメタルのアーティストによって忠実に再現されています。

また複数の曲を使用して組曲を完成させるような手法も、多数のバンドに影響を与えました。

その結果その後に登場したバンドによって多数の名曲、名作アルバムが制作されています。

ザ・フー、色々あっても英国の名物バンドはまだまだ現役です。

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